【外貨の稼ぎ方】海外に売れる日本の物・文化はこれ!インバウンドでも適用

目次
「日本の西陣織の着物を私の国で売りたい。」
「日本の伝統工芸を私の国で広めたい。」
こんな相談を海外在住の方から本当によくいただきます。
僕のクライアントさんは欧州や北米在住の方も多く、
「住む国で日本のものを売りたい」
というアイデアは後を絶ちません。
しかも今は円安、海外は物価高。
相対的にドルやユーロで稼ぎたいという気持ちは
もう痛いほど理解できます。
実際僕らのクライアントさんには、
うまくいっている人が多いです。
でもその一方で、失敗する人も後を絶ちません。
これは別に素人だからとか努力が足りないからじゃないんです。
「何を売れば売れるのか」
の選定を間違えてしまっているケースがすごく多いんです。
たとえば冒頭の「着物を売る」ってどう思いますか?
今、京都を歩いてみてください。
数100mおきにレンタル着物屋があり、
観光客の半分くらいは着物姿です。
要するに着物は大人気です。
実際買って帰る人もちらほらいるみたいです。
なんだかいけそうです。
なのに本格的な着物は、
ショックを受けるくらい売れ無いことが多いです。
理由は本編で説明しますが、
僕らが持つ「海外で売れる日本のイメージ」と、
現実にはかなりのギャップがあるからだと思います。
そして、スモールビジネスの立ち上げという視点で言えば、
本当に売れる商材はもっと意外なところにあったりします。
ということで今日は、
「売れる日本の商材と売れない日本の商材」について、
2025年夏時点mアップデート版でお届けします。
ものすっごい具体的な話をするので、
本当はクライアントさん以外に言いたく無いんですけどね(笑)
なので消す前にぜひ見てください。
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文章バージョン続き|外貨の稼ぎ方。海外に売れる日本の物・文化はこれ!
最初に「売れない商材」の話からして、
次に「売れるもの」を具体的にピックアップしていきますね。
まずは日本の物で売れない商材とはどういうものか?
これは、たいていよくある勘違いから始まります。
わかりやすく、「商材として選ばない方がいいもの」を
ピックアップして説明しますね。
■売れない、売れにくい日本の商品とは?
1. 「売れそうなもの」を選んでしまう
ビジネスの鉄則は、「売れるものを売る」 です。
そしてあなたがやりたいことはおそらくビジネス。
スモールビジネスですよね?
ということは、何よりもまず「儲けること」が目的として優先されます。
スモールビジネスで儲ける鉄則は、
「すでに売れているもの」
「人が欲しくて探しているもの」
を売ること。
これが成果を出すための最短距離なんです。
もちろん、
「人が欲しいと予測できるもの」や
「理解してもらえば買ってくれそうなもの」
を売るのもビジネスではあります。
でも、これには“啓蒙”や“説得”という工程が入ってしまうんです。
入ってしまうっていうより“啓蒙”や“説得”をしないと売れません。
この“啓蒙”や“説得”工程のコストと時間は、
一般的な人が想像するよりはるかにかかります。
「すでに売れてるもの」を売る場合と比較すると、
少なく見積もっても10倍以上。
つまり、売れてるものなら3ヶ月で3万円のコストで軌道に乗るものが、
説得型だと30ヶ月・30万円かかる、みたいなイメージです。
これは別に「海外に日本のものを売る」に限った話じゃなくて、
「日本で日本のものを売る」でも同じです。
ところが、
「日本のものは素晴らしい。世界が知らないだけ」
というバイアスが入るとこの判断を誤ってしまいがちなんですよね。
こんな理由から安定して売れていない商品やサービスは
少なくとも最初は避けた方がいいです。
2. 送料やコストを甘く見ている。
例えば”モノ”を売る場合、
まずは日本から発送することになりますよね。
仕入れコストをかけずに、
1件売れるたびに、日本の業者か、知人や家族に依頼して顧客に発送する方法もあれば、
送料を安くするためにまずは大量に自宅に届けて一旦保管して、
売れるたびに国内発送する場合もあります。
でもこのコストが意外とバカになりません。
1個売れるたびに顧客へ直接日本から発送する場合は、
高くなる送料を売値に含めなければなりません。
さらに広告費もかかります。
そうなると相場より高くなって、
まったく売れません。
かといって相場を超えて高く売るのは無理があります。
そんな価値を「商品」に求める顧客はいないことが多いからです。
あなたも普通のコーラが5000円だと買いませんよね。
そうなると相場単価の安い商品ならセット売りにして単価を上げるとかの
話になるんですが、セット売りを顧客が求めてない場合はやはり売れません。
では売値を相場に合わせるために、
思い切って在庫を大量確保するという話になります。
でもそれも「売ってみないとわからない」ものに、
リスクを取ることになるので、
スモールビジネス。
オンラインビジネスの最大のメリットを捨てることになり、
本末転倒なんではないかと。
結果。身動きできないというケースがとても多いです。
原価が高いけどどうやって売るか?
とかそういうのは戦略ではなくて、
売れないという結論がでてるのに認めてないってことになるんですよね。
3. 「友人が欲しいと言った」
これも落とし穴。
日本びいきの友人に「これどう思う?」と聞くと、
たいていは「欲しい!最高!」と言ってくれます。
でも、その人は“買った”わけではないし、
まして“何度も買った”わけでもありません。
その場でお金もくれないと思います。
たとえば、日本のお菓子が売れると思って、
友人に聞いてみたとします。
そしたら「日本のお菓子!欲しい!」って言うでしょう?
ちなみに、すでに日本のお菓子詰め合わせボックスのサブスクサービスがあります。
これは実際人気がって、ある企業が成功したんですが、
でも、計算したらわかると思いますがお菓子は1個安いので、
1箱50ドルくらいは取らないと利益が出ません。
つまりあなたが真似する場合も、
1個50ドル以上でしかも毎月買ってもらわなければなりません。
または仕入れ資金がないなら、
一箱はもっと高くしなければならないんですね。
果たしてその友人は、
一箱70ドルでも買うのか?ということです。
友人の意見を聞く場合は、
本人が定期的にそれを買っている時だけにした方が良いです。
■売れる日本の商品やサービス3選
とまあ、ネガティブな話ばっかりしてても仕方ないので、
ここからは「じゃあ何が売れるのか?」っていう話に移ります。
条件はさっきまで話した逆を考えればいいんですが、
せっかくなので具体例を3つほどピックアップしておきます。
見てもらえるとわかるのですが、
意外と「日本の物で、海外で人気があって、すでに売れてる」
ってそんなに多くないんです。
1. 日本語関連サービス
これは何度も紹介してますし鉄板です。
うちのクライアントさんでも、
成功例がゴロゴロあるのが日本語レッスンや日本語教材の販売です。
「Japanese + 〇〇」で探す人、
実は “language” ってめちゃ人気あるんですよ。
もちろん仕事や留学のために学びたい人、資格を取りたいもいますが、
一番多いのはアニメや漫画で文化的な理解を深めたい人。
詳しい戦略や売り方はクライアントさんに取っておきたいので、
詳しくはここでは言いませんが、
最短だと2ヶ月くらいで軌道に乗せられます。
10年前は世界中で人気ってこともなかったけど、
いまはトレンド的にも強いですね。
あ。ちなみにこの手のサービスでよくある反論。
「AIで日本語教室なんてなくなるんじゃ?」
って言う人もいます。
が、全然違います。
AIをバリバリ使える人、
それで良いと思ってる人は、
日本語を学ぶコンテンツだけに価値がある人です。
だから、相手のクオリティにばらつきがるような
こういうサービスには最初から申し込まないんです。
日本語オンラインレッスンを利用する顧客は、
「日本人と話せる」ということにめちゃくちゃ価値を感じてます。
人と時間を共有する。
といった言語化しにくい部分が価値だったりもするんですね。
なのであAIとは戦ってないんです。
AIの日本語教師の性能が仮に100点だとして、
ただの日本人先生(レベル10くらい)と話せるほうが
価値を感じる人が大半だと思います。
あ。ちなみにこれはクライアントさんにとっておきたいビジネスなので、
皆さんはやらないでくださいね。ずっと疑っていてください。
半分本気です(笑)
2. 日本食関連ビジネス
次に日本+XXで次に探されてるのはご存知フードですね。
特に寿司は健康や美味しさの文脈もあって、
もう完全に市民権を得ました。
海外に住んでる方なら体感でわかりますよね。
中国や韓国の人がやっていたとしても、
「売れてる物を売る」という鉄則は満たしています。
クライアントさんにも、
現地で寿司を販売している人は数名いらっしゃいます。
ただ、店舗は家賃や人件費が高騰して疲弊しやすいので、
持ち帰り専門やデリバリーのほうが健全です。
おにぎりでもいいですが、
単価が上がらないと体力勝負になってしまうので、
そのへん寿司が安全だと僕は思います。
食材調達の制約もあるのでエリアによってはできませんが、
「売れるはず」の日本の商品よりマネタイズは圧倒的に早いです。
あとは加工食材。
味噌や麹を使った商品は安定して売れますが、
現地で製造するケースが多いです。
配送コストを抑えるためですね。
食品そのものを売るのじゃなくて、
サービス化する方法もあります。
レシピ販売や料理教室が代表的です。
でも、弱点は単価が上がらないことなので、
先生とかをアサインして規模を広げるか、
日本食の先生養成講座とかにして単価を上げる方が良いかなと思います。
日本のパンも人気ですが、
ここまで設備を必要としてしまうと、
それはもうネットビジネスの領域から外れますので除外しますね。
3. 日本人を売る(言い方注意ですが)
日本人を売るなんて言葉は悪いですが、
正しくは日本人を紹介したりマッチングさせるサービスですね。
代表的なのが結婚紹介所です。
日本人女性と外国人男性の結婚紹介、
日本人男性と外国人女性のマッチングなど。
でも外貨を稼ぐという意味では、
特に外国人男性向けの日本人女性紹介は
「売れている」部類です。
ただし日本側のネットワークが必須なので、
新規参入はとてもハードルが高いです。
なので、既存のネットワークを持つ会社にジョインする形が現実的。
嫌な言い方ですが商品である(女性や男性)を
確保できないとビジネスにならないですからね。
で、うちの古いお付き合いのクライアントさんに、
この分野を大規模にやっている方がいます。
ご希望があればお繋ぎしますので相談してください。
ここまで話してて思いましたが、
これはほぼクライアントさんの宣伝に近いかもしれません(笑)
4. アニメ・漫画関連
これは説明するまでもありません。
フィギュア、グッズ、メディアなどに展開されてる
日本発のアニメ、漫画、ゲームのコンテンツはとにかく人気です。
でも、これについて難しいのが著作権。
権利関係が複雑で、
”完全に正しく”やろうと思うと、
海外の新参者であるあなたには手が出ません。
Amazonでカードやグッズを売るのは可能ですが、
審査が厳しくなって途中で出せないなんてことも多いです。
過去の例では、フランスなど特に日本のキャラが人気のある地域で、
日本のアニメやゲーム、漫画のキャラクターを使った二次創作コンテンツ(同人)
を販売して事業にまでしていたケースもありますが、
やはりこれも黙認といった世界観ですね。
なので、売るなら騙し騙し出すというか、
グレーゾーンを行き来しながらうやる必要があります。
■まとめ
もちろん、日本の物で海外ビジネスをやるルールなんてありません。
売れる可能性のあるものは山ほどあります。
ただ、スモールビジネスで
「売れるように仕向ける」
「良さを伝える」という作業は、
時間もお金も一番かかる。
やりがいを見つけるためにあえて挑戦するのはありですが、
効率だけを求めるなら「素直に売れてるもの」を選んだほうが早いです。
最後に辛辣なことを言えば、
稼ぐのが目的なら「日本のものを売る」
という条件そのものを外してしまえばいいって話もあります。
実際、海外在住のうちのクライアントさんの多くは、
日本国内向けに売っています。
なぜか?
別に僕らが得意とかそういう意味ではなくて、
合理的に考えてその人にとってそのほうが効率的に収益化できるからってだけなんですよね。
ぜひ、ニュートラルに考えてみてください。
※もし自分のビジネスについて相談したい場合はこちらからどうぞ。
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【雑談】大人の嗜み。
クライアントさんとの打ち合わせ前って、
軽く世間話でウォームアップするんですが、
古いお付き合いのクライアントさんの場合、
話題もずいぶん変わりました。
10年前は、
「夏はクロアチアの海沿いで過ごしました」
「あの国に仕事ではじめて行ったけど、驚きの連続で…」
「子供の学校が〜」
なんて、旅や家族の明るい話が多かったんです。
それが今では、
「痛風になってさ」
「腰がとにかく痛い」
「網膜に穴空いた」
「むずむず脚症候群で寝られない」
「更年期、マジしんどい」
もう病院の待合室かって感じです。
しかも話が尽きない。
「私の場合は」「うちの主人は」と続きます。
もちろん、みなさんも僕も勤めて明るく話してはいますが、
それぞれ本気で不調を忌々しく思ってるし、ストレスも溜まってるわけです。
思うに、こういう現実をあっさり受け入れて笑えるのも、
大人?いやシニア?の階段なのかもしれません。
と、そんなことを考えていたら、
この前、息子が「サッカーで足の豆が破れて痛い」
と愚痴ってきました。
確かに痛そうで可哀想と思いつつ、
ちょうど僕も体調悪い時だったんでつい口が滑って、
「この不便な身体と交換してくれるなら、いつでも代わるで」
と嫌味ったらしく言ったら、
なんともいえない「何言ってんの?」という顔で苦笑いされました。
子供に無意味に調不良を訴えてる僕は、
まだまだシニアの修行不足のようです。