購入率が爆上がりする返金保証や無料トライアルを提供してますか?リスクリバーサルの真実を解説。

目次
購入率を簡単に上げる方法で有名なテクニックに
「リスクリバーサル」というものがあります。
カッコつけずにいえば
「返金保証」のことです。
「気に入らなければ返金できます。」
という“あれ”ですね。
そもそも、お金や労力を使ってアクセスを1,000集めたなら、
10名が買うより、30名が買ってくれる方がいいですよね。
経営効率がとても上がります。
もちろん、顧客が欲しいものを売ることや、
自らの信頼を上げることが大事。
だけど、テクニックも同じくらい大事。
そんなテクニックの中でも1、2を争うくらい有名なのが、
リスクリバーサル=返金保証です。
ちなみにここで言う返金保証は、
「サービス開始前ならOK」とか
「未開封のみOK」
みたいなセコいやり方ではなく、
「30日以内なら理由を問わず、利用済みでも返金します」
というやり方のことを指します。
「返金される損」よりも、
「安心感から購入率(購入者)が増える得」の方が大きい
という理屈で広く普及した手法です。
まぁ、返品・返金が当たり前のアメリカに住んでいる人にとっては常識に見えるかもしれませんが、
日本では全社が取り入れているわけではないので、まだまだ有効です。
とはいえ、はじめてビジネスをしていく人にとっては、
簡単に実装できるものでもありません。
だって「みんなが返金保証を利用したらどうしよう。」
って怖くなるから。
だから、このような相談は僕のところにも後を絶ちません。
「返金保証とか、無料期間とか入れたほうがいいですか?」
ということで今日は
「返金保証(リスクリバーサル)を入れるべきか? 本当に効果があるのか?」
の話をします。
動画で見る|返金保証を入れる?入れない?
文章バージョン続き|返金保証を入れる?入れない?
返金保証やリスクリバーサルについて、
無責任に答えれば「実装したほうがいい」
ってことになります。
当然いろいろ面倒なことはあります。
返金や返品による物理的損害も
想定利益からあらかじめ引いておかなければなりません。
「広告費用をいくら使えるか?」も、
返金がある以上「お金になる人が何名・何割か」は
返金保証期間が終わるまでわかりません。
でも、やはり返金保証をすれば
そうした損より購入率の増加による得が多くなるという理屈だし、
制度的に100年以上導入され使い古されているということは効果は疑うまでもない。
僕も各種サービスでテストしてきましたが、
目論見通りになることも多いです。
なので、あまり責任とらなくてよいよく知らない人に相談されたら
「入れた方がいいです」「入れてから細かい数字は見ていきましょう」と
アドバイスすると思います。
ま教科書通りだから。
でも、ちゃんと責任感をもって向き合う人、
クライアントさんには全然逆のことを言います。
つまり、「入れないほうがいい」
「代わりにこうしたほうがいい」
というアドバイスをするということですね。
意味がわからないと思いますので、
ここからは、なぜ返金保証を入れない方がいいとアドバイスするのか?
具体的な理由と代案を説明していきますね。
1、計算上、本当に得しているかどうかはわからないことも多い。
先ほども言いましたが、
返金保証(リスクリバーサル)を実装しても、
返金数は思ったほど多くなりません。
だいたい一定の率で落ち着きます。
商品カテゴリにもよりますが、5%以下になることが多いです。
返金保証を入れない場合:
アクセス1,000のうち10名が購入。1名10万円の購入で売上100万円。
返金保証を入れた場合:
アクセス1,000のうち15名が購入。1名10万円で売上150万円。
ただし、返金保証で15名の5%=1名が返金 → 売上140万円。
明らかに売上は増えてますよね。
でもこの数字には突っ込みどころがあります。
まず、購入率の増加は「業種」や
「売っているサービスのマーケットフィット度合い(本当に欲しいものかどうか)」
「顧客からのそもそもの信頼の深さ」で変動します。
返金保証を入れても入れなくても購入率に差がほぼ出ないことも多いんです。
さらにいえば、
マーケティングプロセスや広告などの
時期的変動要素で変わることもあるわけです。
(例:2月は成約率10%でも、3月は成約率7%になることなんて余裕で起こります。)
返金を申し出る人の率はだいたい同じになりがちですが、
他の要素が変動してしまっていると、
そもそも返金保証が購入率を本当に引き上げたのかが判別できていないことになります。
結果として、「単に返金保証は良いものなのだと思い込んでるだけ」ということになり、
返金の事務負担や精神的苦痛をを増やしているだけってオチもあります。
もちろん、その誤差も踏まえて正しく計測すれば良いのですが、
それには起業当初の人にとっては「広告予算が低すぎる」とか、
「サイトのアクセスが少なすぎて意味をなさない」とか、
相当長期的に“返金保証あり/なし”のページを両方テストすることになってしまって、
現実的ではありません。
つまり、「返金保証は入れてるけど効果は知らん。」
と形骸化するリスクがあるんです。
2、マーケットフィットしてるかどうか?を直球で確認した方が良い。
売れる商材は何をしても売れます。
単純なセールスページで、不親切な内容でも売れる。
返金保証なんてなくても普通に売れます。
もちろん、返金保証で購入率が上振れることはありますが、
さっき言ったみたいにその検証にはさらに労力がかかるし、
返金保証がらみの作業時間が増えます。
そして、返金保証しないと売れにくい商品なんてものは
起業当初は扱わない方が良いです。
なぜなら起業してすぐとか、スモールビジネスをしている僕らにとっては、
時間も有限です。
細かいことはできるだけしないほうが経営効率が良いんです。
そういう意味だと、いろいろ工夫しなくても素直に売れる商品を扱う方がいいし、
ほっといても売れるものをさらに売るための施策を最初から取り入れるようなことはしない方がいいんです。
なので、返金保証なんて入れずに、
普通に売り出して売れるかどうかをまずは確認してしまうのがとても大事だと思うわけです。
3、精神的な負荷はバカにできない。
スモールビジネスオーナーにとって一番守るべきものは何か?
と言えばメンタルの安定です。
起業で失敗する人の多くは、
ビジネスがうまくいかないからやめたんじゃなくて、
精神的に落ちてやめています。
勝手に辞めるという意味です。
要するに騙し騙しでムラがあったとしても、
やり続ける気持ちの維持が最重要なんです。
いやいやだろうが、不安だろうが、
作業を継続できる精神さえ維持していれば成果は出ます。
なので、人一倍自分のメンタルは大事にするべきなんです。
が、返金依頼って結構メンタルに来ます。
「私の商品はダメなんじゃないか」
「私はもうダメなんじゃないか」
こういう思考になって手が止まることって結構あるんですよね。
この多大なるリスクを考えれば、
ただの小手先のテクニックである返金保証なんて
全く入れる必要はないと思うんです。
これが返金保証いれないほうがよい一番大きな理由かもしれません。
4、それでも返金保証を入れたい場合は「返金をサービス化」する。
返金の物理的リスクって
普通は事業者が負うものです。
返金保証はその損と引き換えに購入率が上がるという話でしたが、
単に安心を提供するという意味であれば、
リスクを無理に全部こちらで背負う必要はないと思うんですね(理由はさっき書いた通り)。
でも、購入者からすれば不安はあるわけで、
それを解消するのは良いことです。
そこで、返金による安心を提供する代わりに、
そのリスクをお客様にも一部引き受けてもらう方法を取ることができます。
それが、僕の呼び方で言う「返金オプションサービス」。
たとえばアゴダやエクスペディアでホテルを予約するとき、
キャンセルできるプランとキャンセルできないプランがありますよね?
当然、キャンセルできるプランの方が高くなってます。
部屋はまったく同じです。
それは、キャンセル時のリスクをお客さんにも負担してもらっているからです。
これと同じ制度を設ける方法です。
実際、僕はスーツ販売で途中キャンセルの課題があったので
返金オプションサービスを導入しました。
つまり、注文時に返金できる権利を追加で購入してもらった人は、
途中で返金できるようにしたんです。
同じように観光ガイドサービスなどでも
返金オプションを実装してもらっているクライアントさんもいます。
今日のテーマである「購入率を上げるための返金保証」とは趣旨が違いますが、
顧客の不安を解消するという意味ではフェアではないかと思うんですよね。
5、トライアルという考え方はどうか?
これは余談になりますが、、、
たとえば月額課金タイプのスクールや講座を販売している場合、
返金保証と同じように購入率を上げるために使われる「無料トライアル」
という制度があります。
Webやアプリのサービスで広く普及したものです。
無料トライアル期間を導入するのはどうか?
という相談もあるので、少し補足しておきます。
これも広く普及しているだけに、とても有効な手段です。
プロダクトグロース(Product-Led Growth)と呼ばれる手法で、
使ってもらって価値を理解してもらうのがいちばんのマーケティング手法だという考えです。
なので、教科書的にいえば「入れるべき」。
なんですが、これもスモールビジネス的にいうとリスクがあります。
そもそもトライアルから有料への移行率は、みんなの想像よりはるかに低い。
返金保証の返金率は5%以下になるといいましたが、
トライアルからの離脱率は逆に90%を余裕で超えることがあります。
つまり、このプロダクトグロースという「トライアルで使ってもらう」方法は、
移行率をわずかでも上げるために常にサービスを改造し、
さらにトライアルユーザーを大量の広告費で集めることで成立するんです。
そう考えると、資金も時間もあまりない起業家は取らないほうがいいです。
しかも、トライアルから10名中9名に解約されたらメンタルをやられると思います。
それなら堂々と「いるか/いらないか」というマーケティングをするか、
リード(見込み客)を獲得して教育してから買ってもらうという従来の方法が健全だし
利益も残しやすいんじゃないかと。
ちなみに無料トライアルが商品の価値として組み込まれてるものは例外です。
語学のオンラインレッスンとか、楽器のオンラインレッスンとかは、
逆に入れないと、全然契約できないことになったりします。
なのでそういうサービスはそのサービスを売るための前提として組み込んでくださいね。
■まとめ
繰り返しますが返金保証はとても有効です。
なんだけど、
「あなたは入れなくていいんじゃない? 普通に売ってみない?」
というのが今日の結論です。
もちろん、返金保証の効果があるのは間違いないんですよ?
だから、儲かって心に余裕ができたり、規模が大きくできたら、
テストを踏まえて入れるという順序が良いのではないか、と。
でもまだ初期段階だとしたら、
すでに実装していても、今からやめてもいいと思うし、
これから入れようとしているならいったん取りやめてもらうのがいいかと思います。
では。
※もし自分のビジネスについて相談したい場合はこちらからどうぞ。
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https://www.contentslab.net/ppc_new.html
【雑談】海外在住・国際結婚・一人にしてよ問題?
海外在住の女性クライアントさんからよく聞く話をします。
それは、旦那(パートナー)さんの親戚・友人の集まりがやたら多いそうで、
しかもゼッタイ同席なんですよね。
とはいえ、みんなほんと良い人で、気も最高に使ってくれて、やさしさの塊なんだそうです。
感謝しかないっすよね。
なんだけど、
人には言えないここだけの話として、
ぶっちゃけ面倒くさいっす。。
回数が多すぎっす。。
「みんなめちゃいい人なんです!嫌じゃないんす!ありがたいです!でも、、数がーーー!!仕事したーい!!」
という感じみたいです(笑)
そりゃそうですよね。
部屋を片づける。
料理を仕込む。
プレゼント大量に買い込む。
なによりビジネスしてれば、
やりたいことがすっごいあると。
でもこれって、日本人の感覚だとよくわかりますよね。
日本だと旦那の実家と嫁さんは距離をあける方が平和という意見も増えてきてるし、
親戚の集まりが頻繁にあるってこともないと思うんです。
都会だと特に珍しい部類だろうと。
そしてなにより「一人が気楽」「たまには一人で」って感覚も共有されてるし。
なんですかね?この違い。
国でぜんぜん違うのか単に人によるのか?
異国から移住してるから、
みなさん優しさの塊なのか。
ま要するにこの問題は、
相手は善意の塊だから口が裂けても「ほっといて」と言えない
っていうジレンマなんだろうなって思ったりします。
だから僕だけが聞くんでしょうね(笑)。
あるあるですか?