売上が伸びて仕事でパンクしそうな時に絶対やってはいけないこと。

目次
「売上が増えてるんだけど、
その対応で忙しすぎてパンクしそうです。」
集客がうまくいってない人にとっては、
羨ましい話かもしれませんが、
この状態もかなり深刻な悩みなんです。
売上がどんどん増えて儲かりすぎている状態で、
それに比例して忙しくなっているなら嬉しいことですが、
この悩みが出てくる時はそうではありません。
顧客がある程度の数に増えたところで、
自分の時間が足りなくなってしまう。
かといって満足のいく利益に達しているわけではない。
顧客を増やそうと思えば増やせるが、これ以上は自分がパンクしてしまう。
最近は疲弊して断ることも考えている。
みたいな状態。
月額課金のオンラインスクールや、
コーチングサービス、
受託代行業でもよく起こります。
この状態で相談されることも僕は多いです。
そんな時、当事者の方はこう考えがちです。
『このビジネスはダメなんだろう』と撤退を決めたり、
『楽になりたい、冷静になりたい』という一心で広告を止めたり、
顧客を断ったりして体制を整えようとしていることが多いです。
もちろん、こうした考えは間違っているのですが、
当事者は疲弊しているため冷静な判断が難しくなっています。
ということで今日は 売上が増えてパンクしそうな時、
僕がコンサルでもよくアドバイスしている
やってはいけないこと、やるべきことをお話します。
動画で見る|売上が増えたけど仕事でパンクしそう時はパンクさせろ
文章バージョン続き|売上が増えたけど仕事でパンクしそう時はパンクさせろ
先ほども話しましたが、売上が増えてパンクしそうな時に、
まず絶対にやってはいけないことは集客を止めることです。
『これ以上顧客が増えたら無理だ』と思って広告を止めたり、
顧客を断ったりしがちですが、これはできるだけ避けてほしいのです。
もちろん、物理的に無理なんだから、
一般常識的にはそうするべきなんです。
でも、忘れてはいけないのは、
ゼロから立ち上げたビジネスで、まだ満足な収益を得ていない段階で
一番困難な課題は集客です。
集客ができなければ何もできませんし、
何も始まりません。
そしてマーケットは常に変化します。
「今のままのペースで顧客しれるともう限界。」
とか思うかもしれませんが、
そんな都合のよいことは起こらなかったりします、
あなたが心配してるほど顧客は増えないかもしれないんです。
そして、広告を軸に集客してるとしたら、広告は機械学習が機能するので、
顧客が増えてる状態で露出を減らしたり停止すれば、元にはすぐ戻りません。
つまり、すでにクリアしている最も重要な問題を、
自分から手放すのは愚かな行為です。
さらに、その状態が永続すると思い込んでいるなら、
それは楽観的すぎる話なのです。
逆に縮小の一途を辿る可能性が上がってしまいます。
くどいですが、お客様に迷惑をかけるのはダメです。
それを心配する人は誠実な人の証拠です。
だけど、それは顧客をもっと獲得しきってから考えてほしいんです。
万一は納期を伸ばしてもらうよう要請したり、ダメなら返金するということもできますので。
そしてこれも大事なポイントなんですが、
パンクするくらい顧客が獲得できていないと
これから言う本当に大切な改善をしなくなります。
人間は無理をせずバランスをとろうとする生き物なので、
あまり儲かってはいないけど食えてる状態だと、
「収益をこれ以上増やすには時間がたりない。だけどやっていけてるからいっか!」
って状態を10年維持してますなんてこともありえるんですよね。
実際そんな感じのビジネスオーナーも結構多いです。
でもそれが今回はそれが嫌だから悩んでる人の事ですから、
やはり解決する手段を考えてみたいんです。
で、まずはとにかく不安でも集客を止めず増やしつづけるとします。
これは大前提。
でも、そのままだと実際パンクするんだから対応しないとダメなので、
その話に進みましょう。
思いつく対応は大体次の4つですが、
やるべきことと、やるべきでないことが混ざってます。
1、サービスを簡素化して価格を安くする。
2、労力に見合うように価格を上げる。
3、人を雇う。
4、過度で親切なサービスをやめる。
順番に説明しますね。
1、サービスを簡素化して価格を安くする。
これを思いつく人って多いと思うんです。
だってパンクっていうのは労働集約型のサービスだから起こるわけで
人の時間に対してお金を貰わなければ解決します。
デザイン制作サービスより、
Canvaのようなツールを売るほうがスケールさせやすいです。
オンラインスクールもサポートとかの要素を無くして
動画や教材の視聴やツールの利用権だけを売れば良いですよね。
コーチでセルフプログラム化すれば解決しそうです。
具体的に30万もらってるサービスを
一気に5万円くらいまで落とすイメージです。
一見理に叶ってるように見えるんですが、
これには問題があります。
それは僕らはスモールビジネスだということ。
あたりまえだけど価格を安くするとそれだけ多くの顧客が必要になります。
そのぶんの別の手間は増えますし、獲得コストも必要になります。
というか、価格を安く人的な要素をなくしたことで、
競争力を失うことが多かったりします。
プログラムやツールはそれこそAIである程度できてしまうし
資金を投下されてる優良なものと比べられる世界になりがちだからです。
そこにいかず、人が必要な要素をサービスに組み込んでるからこそ、
顧客が安定して取れてるってことがあるんです。
なので、シンプルにいえばパンクしてようがしていまいが、
弱者である僕らは安い物を売るってゲームを絶対するべきじゃありません。
なのでこれはやってはいけないことになります。
2、労力に見合うように価格を上げる。
では次に、逆に価格を上げればいいのかという話になりますよね。
たとえば1名の顧客から月にあたり1万円いただいているとして、
顧客数が50名いたとします。
売上は50万です。
自分が休みなく月300時間くらい働いてパンクしそうでも、
仮にコストがゼロでも収入が50万円以上は伸びません。
この時、お客様への提示価格を2万円に値上げすれば、
単純に収入は2倍になるか、同じ収入で半分の仕事量で済むようにできます。
月あたりの請求額を3万にすればもっと効果があります。
結構いい感じの対策に見えます。
「安売りせずに高額なお金を払う人だけを相手にするべきだ。」
「高額の費用を払う顧客の方が良い顧客です。」
だいたいのビジネス指南書にはこのように「値上げせよ」と書いてありますしね。
でも、これも単純にそうすればいいというものでもありません。
大事なのはあなたの自己認識レベルをあげようとか、
顧客を選別しようという内向きのことではなくて、
ビジネスとしてどうすれば売上と利益が最大化するか?と言う点なはずだからです。
そういう意味では価格って「相場観」がとても重要なんですね。
「どの価格だと顧客数と利益が最大化するか?」で価格をセットするということです。
たとえば個別コーチングセッションの時間が発生しているサービスをしてる場合、
1回あたり換算で1万円とかならそれは相場からして安すぎます。
この場合は同種のサービスと比較して、もっと上げても利益は最大化するはず。
月3万円代とかでも普通にいけます。
別に自信を持てとかいってるんではなくて、
売れる相場の話をしてるだけなんですね。
この場合は、とにかく価格を相場まで上げて、
時間を減らすか収入を増やすべきです。
一方、たとえば収入レベルのそれほど高くないアジアエリアで
プライベートガイドをしているとします。
その価格を半日で2万円くらいの請求をしてるとします。
これは相場レベルとしては、範囲内なんですね。
なのに「品質を理解してもらえる人だけ来てもらいたいから半日は4万円以上にする」
と息巻いても集客できなくなる可能性が高いです。
この場合は闇雲に値上げしてはいけません。
値上げは気持ちで行うわけではなくて、相場で判断するべきだからです。
3、人を雇う。
「人を雇って代わりにやってもらう。」
これはとても一般的な解決策です。
あなたが忙しいなら、人を雇ってその人にやってもらいます。
これは例外も何もなく正解です。
もちろん、そんなことしたら自分の利益がなくなってしまうと懸念するかもしれません。
でも先ほどの価格を上げるところで話した通り、
相場に合わせた価格にしていれば絶対に利益は出るはずです。
だって他社はそうしているはずなので、
あなたのように自分がやる前提で安い価格でやってる人でない限り、
人をアサインしても利益の出る価格になるはずです。
もちろん自分と同じように安くやってる人には価格で負けるわけですが、安心してください。
その人もパンクするからこれ以上規模は大きくできないはずなので脅威にはなりようがありません。
もちろん人を雇って利益が出る状態でも、
自分の報酬が減るわけですから躊躇すると思います。
「もっと売上が増えてからにしよう。」
こう考えると思うんですよね。
でも、これを言ってると、
「この10年間ずっと忙しいけど、事業が成長しない。」
ってことになりがちです。
つまりただのフリーランス状態。
それはそれで嫌ですよね?
だからこそ、集客を減らさずパンクさせるくらいの気持ちで
顧客を増やし続けてほしいのですね。
とにかく一時の収入源より、
オーナーが「顧客がこれ以上増えて欲しくない。」といった考えや、
重要なマーケティングの施策のことをまったく考えられないほうがはるかにリスクなんですね。
なので4つの対策のうち、例外なくやるべきなのは
人を雇うことです。
もちろん、AIが浸透した現代では、
人を雇わないビジネスモデルを設計することも可能です。
しかし、それは運用面(事務処理やバックオフィス業務)で行うべき話です。
先ほど、「サービスを簡素化して安くする。」の対応策のところでも話しましたが、
AIが進化すればするほど、人を軸にした役務に価値がつくようになるでしょうし、
スモールビジネスで弱者な僕らはそうではないと戦えなったりするんです。
なので人を雇うのは本当に基本中の基本になります。
4、過度で親切なサービスをやめる。
1つ目の対応案で、
「サービスを簡素化して価格を安くするべきじゃない。」
と話しましたが、
とはいえ、
オーナーがサービス提供するときに、
もらってる価格をはるかに超えた過度なサービスをしていることって結構多いです。
たとえばですよ?
極端な例を出すと、買い付けとか仕入れ代行を自国で日本向けにしているとします。
サービス規定では、当然買い付け費用を先にもらう必要があります。
なのですが、仕入れはトレンドもありますから
「今すぐ注文して欲しい!」とかってこともあるわけで、
信頼関係のなかで先に費用を立て替えて上げたりすることがあるとします。
別に問題でないのだけど、
注文を先にするということは、こちらでその運転資金を確保しておく必要もあるし、
入出金とか請求の事務は明らかに増えて余計時間を使います。
コーチングだとしたら、
本来セッション以外の質問はメールでもらうんだけど
今の顧客の一部はLINEで友達のように、
毎日頻繁にやりとりしているとかもあるかもしれません。
他にもたくさんのケースがあると思いますが、
身に覚えのある人多いのじゃないでしょうか。
こういうの、親切心でやってるのはわかってるし誠実なひとならではだと思います。
でも、これはやめていくべきです。
サービス項目として必要なものならやらなければなりませんが、
今いってるのは「そこまでしなくてもいいのでは?」と自分でも思ってることですね。
そもそも消耗してまで提供する誠実さは何も残らないですし、
第一、顧客はそれをそれほど重要だと思っていないかもしれません。
やってくれるからやってるだけで、
「ないです。」って言われば、
「あら。そうなのね。」で終わることもとても多かったりします。
試しに本当に必要なら親切丁寧なことを価格に転換して、
プレミアム価格として提案してみるといいと思います。
ビックりするくらい「そこまではいらない。」って言われるかもしれません(笑)。
そして何より人を雇い、代わりにその人がサービス提供する場合には
どうせ過度な提供サービスを超えたことなんてできませんし、やらせられません。
サービスて平準化も顧客満足度には重要でして
たまにラッキーで過度なサービスが受けられるより、
差がでることのほうが満足度が下がる場合があるんですよね。
それでも不安があるとしたら、
それは「顧客を失うかも」ということが原因だと思いますが、
それこそ、それをやめて集客に時間を使わないと消耗と不安の無限ループに陥ってしまいます。
■まとめ
いかがですか?
要点を整理しますね。
売上が増えてるけどパンクしそうで困ってる時の対処は・・・
・集客は止めるなパンクするまで獲得しろ。
・価格を相場に合わせて値上げせよ。
・人を雇え。
・過度なサービスは勇気をもってやめろ。
そして余った時間でマーケに時間を使え。
ということが解決策じゃないかなと。
僕も人的資源を使うコンサル業をしてますので、
この悩みはいやっていうほど持ってましたし、
ぐるぐるおなじところを回ったりもしてきました。
なので気持ちはわかるつもりなんです。
だから急激な決断ができないこともわかってます。
でもいいんです。
少なくてもこれに「ゆっくりでもいいから」
向かうだけはしてみてくださいね。
きっとビジネスというものの見え方が
ガラッと変わると思います。
いい意味でね。
では。
※もし自分のビジネスについて相談したい場合はこちらからどうぞ。
無料相談のご予約はこちらから
▼
https://www.contentslab.net/ppc_new.html
【雑談】豚もおだてりゃ木に登る。
僕は学生時代、友達と学校の垣根を超えたサークルを作って
その活動に結構没頭してました。
今どきでいえばチャラチャラしたイベントサークルです。
バーベキュー、スノボーツアー、
飲み会、パーティー、などなどを企画しては
人と金を集めて開催するんです。
ま。その是非はさておき、
僕は代表の一人として、主に金のこととか、
業者との交渉とかスタッフの募集とかを担当してました。
でも、思えば僕は部活も適当でしたしバイトも適当。
キャプテンや委員長のような、前に出る役割は何もやっていません。
陰キャなので、
学校生活で前にでることなんてありえなかったんですよね。
なのですが、
今思えば「代表者」って肩書きがついたってだけで
結構それなりにがんばったなーて思うわけです。
それは会社員になってからも同じでした。
新人で先輩についてる頃は頼りない感じなんですが、
ある日突然一人で新規顧客を任された瞬間、
別に能力は変わってないのですが、ちゃんとやってた気がします。
起業してからのセミナーもしかり。
人前で話しをするのは苦手ではなかったですが、
先生業をしてたわけじゃありません。
でも「講師」って肩書きで開催すれば、
最初からなんか講師っぽい振る舞いをしてた気がします。
何がいいたいかというとですね。
人は能力にふさわしい役割を与えられるんじゃなくて、
与えられた立場や役割に応じて勝手に合わせていくんだろなって話。
ふさわしいかどうかはこの際関係なくて
「XXXな人」という立場になればそうなるのだろうと。
周りにもそういう人見ません?
見違える人。
僕は初期の頃、周りのクライアントさんに支えられ、
まさに『豚もおだてりゃ木に登る』状態でした。
なんでも自分で言ったもん勝ち、
素直に役割を受け入れたもん勝ちなんだろうなとも思うわけです。
では。