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円安の時には「クールジャパンで世界に売ろう」とするのが正しい?

こんにちは。河野です。
今日も開封して頂き、ありがとうございます。

先日あるメディアの方から取材をいただきました。
海外在住者向けのメディアなので
トピックが「海外在住者の稼ぎ方」みたいなものでした。

もちろん僕の専門なので
ペラペラと話していたわけですが、
そのときに出た話の中で、

「日本のものを海外に売るということについてはどうですか?」

こういう話が出ました。

海外在住の人からすれば現地に日本のものを売るってことを指すでしょうし、
日本在住の人にとっては海外に売ることを指して言ってます。

この手の話は数年前から非常に盛んになってきましたよね。

僕らのコンテンツでもこの対談はとっても反響がありました。
海外おたくマーケットを狙え!

「クールジャパン」という言葉を用いて
「クールジャパン機構」って政府系のファンドもあったりします。

・円安で日本への輸入商品は利益でなくなったので日本のものを海外(居住国)へ。

・クールジャパンを世界へ売りたい

・日本のまだ知られてないよいものよいサービスを売りたい。

意図していることは多くありますが、
試みようとしている人や会社も多いと思います。

ちなみにこの動き。
なにひとつ間違ってないと思うんですよね。

大いにやっちゃって!

そんな感じです。

でもなんというか、
”外す”というか、
”失敗する”というか、
ポイントがずれたことをしてしまっているのことが多いのも特徴です。

ということで今日は、
「日本のものを世界に売ろう」ということについて
僕なりのコメントをしてみます。

至極当たり前の話なのですが
ま。そういわずに読んでみてください。

日本のもの”なら”世界中で人気がある?

「現地の日本食レストランが現地人に大人気。」

「日本食がブーム。」

「日本の工作機械は売れに売れている。」

「中国で日本からネットでもいろいろ売れ始めた。」

「ネットで世界中から注文が来る」

世界に物を売るという成功事例はたくさんあります。

逆に、

「日本食レストランをやってますが赤字なので売りに出したいです。」

「日本のクオリティの高い着物を売っていますが
 なかなか売れません。」

「日本の伝統工芸を売ってますが売れません。」

「中国でネット販売していますが売れないので撤退します。」

世界に物が売れないという失敗事例もたくさんあります。

日本のものが世界に求められるのならば、
原因を考えるときに

・売り方が間違った
・アピールの仕方がまずかった
・売る国が違った
・高かった

こういうふうにとらえられなくなくもないのですが、
成功した理由を考えるとシンプルなのじゃないかとも思うんですね。

「もともとその国、その人にとって欲しいものだった。」

これにつきると思うんです。

僕ら日本に住む日本人にとても、
もともと欲しくもないものを
アメリカ製品だからといって購入したりしないと思うんです。

時計が欲しい。
こういう時計が欲しい。

と思っていたときにそれがたまたまスイス製だとか
そういうのが購買理由じゃないでしょうか。

だからこそ、
たとえばあるマンガのキャラクターの入ったボールペンが売れたとします。

その場合、
その国にそのマンガのファンが一定数いて、
さらにそのマンガのグッズなら買ってもいいと思っているコレクターがいたり、

ボールペンが欲しいと思っている人がいて、
どうせなら好きなキャラクターの入ったボールペンが欲しいと思っている人が
いたから売れたってことだと思うんです。

それを「欲しい」と思っている人が、
その国たとえばアメリカに一定数いなくて
世界中の「欲しい」人を合計するとあるまとまった売上げになるなら
世界中に英語なり主要言語で売り出してみるってことで
成果が出ているのだと思うんですね。

売れているものは全部これだと思うんです。

決めうちである製品が売れている場合は
売るほうは転売する立場になりますが、
その製品はすでに「その人たちが欲しいもの」に昇格するくらい
現地でのプロモーションが成功していると思うんですね。

ロンドンやフランスにおけるラーメンとか。

これについては

「日本食ってすごいでしょ?」

ということはもう言わなくてもいいのじゃないかなと。

逆に失敗しているケースは、

「もともとその国、その人にとって欲しいものじゃなものを売り込んだ。」

これにつきると思うんです。

ビジネスとは欲しいと思っている人へそれを売る

ビジネスの原則は世界共通
欲しいと思っているものを欲しいと思っている人へ売る。
ということだとするなら、
これは当たり前の事象になります。

ハローキティを大好きな人がアメリカに
500万人いるとして、
その人へキティの印刷された化粧ポーチを売る。

ロンドンで日本食レストランラッシュなので、
日本食レストランの内装業者かオーナーへ
製麺機を売る。

人気アニメの同人誌を
作家とともにグレーゾーンでフランスで売る。

中国人は偽者の警戒が強いので
日本から発送するといって
中国での人気ブランドを通販する。

こう考えるとわかりやすいのですが
なぜか日本のものを世界にという掛け声になると
急に原則からはずれ勝ちになることも多くなりがちです。

日本のものは海外の人に認められるはず。

日本クオリティを知らしめる。

みたいな。

なぜか

”欲しいものを売る。”

から

”欲しいはずだ。”

に変わることが多いなと。

日本の製品やサービスを世界へ!のパターンって2つだけ?

当然ビジネスなので
法則なんてないし、くそ食らえだとは思いつつ、
すでに起こった事実だけを考えると
大きなパターンみたいなものはあるなと思います。

1つ目は、

・欲しいと思っているものでかつ日本製品やサービスを
 その人が多く存在するエリアと言語で売る。

先人の努力やまたは巨大企業や商社の努力、
または偶然で欲しいと思っている人がすでにいる商材を売るってことです。

アメリカ
アジア
だけじゃ人数が少ないなら
世界中ってことになります。

もし世界中にしたときに
通販では送料や日数で買ってくれないなら
そこまで「欲しいもの」じゃないわけです。

2つ目は、

・どこかのエリアで
 欲しいと思っている人が多い製品やサービスを
 日本製をカスタマイズして売る。

たとえば、
各国の成功していいる最初のラーメン店は
必ずといっていいほどこれをなさっていると思います。

当然”広げる”というマーケティング的努力は
膨大なものだったと思うのですが、
味、メニュー、店のソフト面も全部ローカライズ
なさっていると思うんですね。

で、だんだん日本っぽく提案していって
最後は日本の味そのままってこともあるとは思いますが、
最初はローカライズしているのじゃないかと思います。

すべては
何を欲しがっているか?
から始まっていると思うんですね。

編集後記

結局「何が欲しいか?」からすべては始まる。

こういう話をしていると、

座して「この日本商品は世界で売れるのでは?」
という発想でいる限りほぼ売れないってことになると思うんです。

もちろん
日本人であるというソフト面や、
ハード面の品質は非常に高く評価されるんですが、

だから何でも買うってことはなくて、

欲しいもので+日本ってことでしかないと思うんですね。

そうなると
英語圏とか、欧州とか、アジアとかざっくり言うでもよしですが
どこに売りたいか?から始まり
その国で欲しがられているものは何か?
という

普通のビジネスの発想が必要じゃないかなって思うのですよね。

よく海外で進出をサポートしているメンバーさんに
教えてもらう話が、

日本で商売をある程度うまくやったことがある人は
海外でもうまくいく。

日本で無理だけど海外だと簡単かもと思っている人は
例外なく失敗する。

というものです。

極論ですがあながり外れてもいないなって思います。

・海外に渡航もしません。

・リサーチもしません。

・カスタマイズ(ローカライズ)もしません。

このあたりは絶対売れないのじゃないかなと。

・伝統工芸

・アニメなどのコンテンツ

は権利の問題もありますし
プロモーションの質がすこしは違うので
もっと難易度が上がると思いますが、

一般的商材であるなら、

「これを売る」と決める前に、
「何を欲しがっているか」という当たり前の
プロセスがあるといいですね。

クールジャパンはうっとおしい?

先日ある英国の雑誌に
クールジャパンは独りよがりでめんどくさい
といったことを書いている記者がいました。

笑ったら起こられそうですが
このへんが

日本のものなら売れるはず

的なものに結びついているのかもしれませんね。

もちろん日本のゲームアニメなどなど
ローカライズできて
適切なPRできさせすれば人気がでるものってものすっごくたくさんあると思うんですが、

一般起業家にとっては、
やはり何が求められているか?からじゃないと
商売ににはならないと思いますし

そこからはじめたら、
相当可能性が広がって面白いのだと思うのですよね。

頭のいい起業家は
今日本をスルーして
他国のものを他国に売るなんて荒業をしています。

つまり、

フランス製のものの販売権をとって、
外国に売るとかそういうことなんですね。

素直に
売れるものを売ろうと思ったら
その売れるものはフランスにあった。

売れるものにカスタマイズしてくれる会社が
台湾にあった。

こういうことになるのじゃないかなと。

仲良くしてもらっているメンバーさんでもあるアジアの社長が

「日本企業はこうすれば売れるって言っても
 ガンとしてローカライズしてくれない。
 あれじゃー もう日本製を売ろうという気がなくなる。」

そうおっしゃって、
実際中国の優秀な向上で製造しはじめてしまいました。

日本の方の生真面目さとか、
製品の安全性とか、
すっごいいいと思うんですが
このへんだけもったいないですよねー。

さて、あなたは何を海外に売りますか?

今度、「日本を世界に!」とあおるだじゃない
実務を伴うそういうワークショップをまじめにしようかなって思ってきました。

参加希望の方は連絡くださいね。

今回のトピックは、いかがでしたでしょうか?

このメールにそのままお返事いただくと僕が直接全部お返事しますので
感想、ご質問、ご相談など、ぜひご連絡くださいね。

今週の雑談

日本のテレビって今海外に住む日本人に
フォーカスしたものが多いです。

現地に暮らす妻シリーズとかそういうのですね。

僕は海外在住の方と日ごろからお付き合いしているからというのと
アブローディングというWEBサービスをしているのもあって

「テレビ取材を受けてくれる人を探して欲しい」

とか

「テレビに出ました」

って話をよく聞きます。

それはそれでいいのですが、
共通して皆さんが言うのが、

「結構失礼」って話(笑)

・とにかくなんでも急。

・都合よく編集されて別の主張に変わっている。

・演出上嘘をつかなければならない。

・散々話した後に何の連絡もなく断られる。

出たことがある人にとってはあるあるなのですが、
あくまでテレビはエンターティメントだから
その流れに沿う素材を集めていると思うと納得は納得ですね。

が一般的には素材として使われるということを
理解していると
もしそれによってメリットが自分にあるなら、
腹もたたないかもしれませんね。

逆に言えば、
見る側も日本のテレビは演出してあるコンテンツだと思っていると
よいかもしれません。

人気の店はきっと人気にするために取り上げたかもしれないし、
有名人は有名にするために取り上げたのかもしれません。

日本のテレビも
公共のメディアだと思わず
普通の”営利メディア”だと思っているといいのかなと。

編集後記

パリのテロ。

今年の春滞在していたのもあって
とっても恐ろしいことだなって思いました。

知り合いが犠牲にならなくてよかった
というエゴ丸出しの感想が正直なところですし、

政治的なことを見識がなくて論じることができない。
論じるほど日常で気にできていないってのがはずかしながら正直なところですが
発言は控えるとして、

人類の歴史で恒久的な平和はなかったにせよ
せめてグダグダで、こっけいで、偽りで、正義も信念もなくていいから、
多くの人が殺されない平和な何十年や百年はたった1日のテロよりも
値千金だなーと。

とそんな似合わないことはそれくらいにして、

子供との付き合いで思うことで前も言ったんですが
あと何回言ってくれるのか?ってことを引き続き気にしています。

「パパ抱っこ!」

とか

「パパこれ見て!」

とか

「パパこれしてあそボー」

とか。

仕事が立て込んでいたり、
しんどかったり、
別のことに集中していると

「後でね」

が口癖になりますし
まじでそうするしかないのが共通の親の認識だと思います。

でも、
毎回カウントダウンしているのですよね。

抱っこでお父さんなら1日1回しか言われないとして、
1年365回。
6歳くらいで言わなくなるとしたら
2歳から5年

1800回しかないわけです。

今5歳ならもっと減りますよね。

そう思うと
海外で日本製品はたぶん50歳になっても売り込めるから
優先度が難しい(笑)

別に子供だけじゃなくても
自分の親でも同じですよね。

このあたり
永遠のテーマかもしれませんね。

 

おしらせ

東京勉強会の12月12日土曜日です。

今年最初で最期の勉強会です。
座席が埋まってしまったのですが、会場席数をすこし増やせたんで
あと4席ほど余ってます。
お急ぎをー。

お知らせその2

1月9日土曜日空いていて国際結婚に興味ある女性へ:
アメリカの松本直子さんが国際結婚についてのセミナーをされます。

僕も話をさせていただきまーす。
興味ある方は一般参加もいいそうなのでどうぞー。
お会いできるの楽しみにしてます。

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